基本的な事柄から書き起こしているD70sのガイド本としてとても良くできています。大きく美しい作例写真とともに具体的な撮影シーンを結びつけることができるので読者としてイメージをふくらませやすいです。この本の良い所はD70sに限らず、基本編で一眼レフデジタルカメラ全般にわたるテクニックの紹介をしていますから、他のカメラユーザーの方にも応用が利きます。
この本の対象とする読者は、主として既にD70sを購入したユーザー、これから購入しようと考えている未来のユーザーの両方ですが、前身であるD70ユーザーにも役立つ記事があります。D70sは基本的にD70の改良機種ですが、D70もレリーズ機構の改造とファームウェアのアップデートを行うことによりD70sに近づけることができます。本書の中にはそのためのガイド記事も載せてあるので、既存機種のユーザーの方も情報として知っておいた方がよいと思います。
ニコンのカメラの癖のようなものですが、業務用カメラとして白飽和を恐れるあまり、これまでは露出アンダーになるパターンが多かったように思います。低価格の新機種であるD50はそう言った点にかなりメスが入ったようで、これまでのニコンにない明るいくっきり感のある写真が撮れます。D70sもそういった流れをくんだカメラなので画質的にはかなりの向上が見られます。本書はそういったD70sの詳細を丁寧にほぼ完璧に紹介しています。CD-ROMが付属していない割に高額な本ですが、十分な読み応えがありますのでD70sユーザーはもちろんのことそれ以外の方にも強くおすすめします。