ライカとモノクロの日々 エイ文庫
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人気ランキング : 7,203位
定価 : ¥ 630
販売元 : エイ出版社
発売日 : 2002-12 |
最近の薄っぺらくて力のない写真ばかりを撮る若手作家の中でも、内田さんはわが道を歩んでいて好感が持てる。また、主にモノクロ写真に力を入れているようだが、そのプリント技術やライカのレンズの描写うんぬんよりも、もう少し被写体に対する眼や態度をシャープにしてほしい。現時点では、モノクロのプリント自身の美しさと実際そこに写っている被写体が少しアンバランスな感じがする。
内田さんは、ドアノーやエドアルド・ブーバ、ウィリー・ロニのような作風の写真を撮る作家なので、日本の流行りの写真スタイルに迎合するのではなくて、もっと自分の内面を深く見つめて、本物のファインアート・フォトグラフィーの世界を追求していってほしい。
写真を撮るが、まだ年が若いせいか、それともハービーほど様々な人生経験を積んでいないせいか、残念ながら写真に引き込まれるような魅力や力強さはそれほどないような気がする。内田ユキオの写真が好きだという若い人が多いのは、やはり昨今の日本の軽薄になってしまった人間関係を反映しているのではないか。
最近のくだらない自分の痴生活(私生活)写真ばかりを撮る日本の写真家に比べて、彼の場合、写真を撮る視点はそれほど悪くはないので、もっと自分の中へ深く降りていくような写真を撮ってほしいと願う次第である。
あとは英国王立写真家協会の会員だそうだが、内田さんの海外での活動歴を見ると、その名ばかりが先行して自分の経歴に箔をつけるだけの飾りモノになってはいないだろうか?ここは世界的に見てもとても歴史と実績のある協会で、ひと昔前まではここの会員になることは本当に難しく写真家にとっては大変名誉であった時代もある。
本当にここの会員だというのなら、もっと積極的に海外に向けて作品を発表してもらいたいものである。毎年世界に向けて色々なフォトコンテストを開催しているのだから。。苦いことばかり書いたが、これからも頑張っていい写真を撮って下さい。
『月刊・カメラマン』誌に「モノローグ」として連載された文章を
ベースに本書用に加筆修正+写真の配置変更/追加を行った文庫本です。
もともとが読みやすい日記風のエッセイだっただけに、本書も読みやすく楽しめます。
挿絵として使われるモノクロの写真は素晴しく、エッセイの内容と微妙にリンクして、物語りが広がります。
「カメラを持って散歩に行こう」そんな気分にさせてくれる本です。
普段はエッセイなどは読まないのだが、本書筆者の本を持っていたことから興味を持って読んでみた。モノクロって戦争写真やドキュメンタリーなど重苦しい現実を映すような印象を持っていたが、本書の写真はそのエッセイもあって、読んでいる時間はとても心和むものだった。あぁ、こういう写真を撮りたいな。
内田さんの本はこれで3冊目だそうである。ご自身が写真家として仕事をされるようになった前後の心の動きが、内田さん独特の語り口でつづられておられる。独白といってもいいような、淡々とした語り口で、読み手を引き込んでいく。同時に(というよりこちらが本命だが)、ふんだんに使われている黒白写真のなんと美しいことか。雨の中でたたずむご夫婦の写真や、若い女性がはにかみながらレンズに微笑みかけている写真など、どの写真にも見る人に何らかの「物語」を語りかけてくる。